それでもボクはやってない
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それでもボクはやってない スタンダード・エディション 販売元:東宝 |
採点:★★★★☆
観たいなと思ってたところに
ちょうど土曜日にテレビでやってたので録画して観た。
2時間超の映画だったのだが、眠ってしまうことなく面白く観れた。
キャスティングもよかった。
役所広司、小日向文世といった名優はさすがだなと思ったし、
加瀬亮もいい俳優だと思った。
かっこいいのか普通なのかわからないところも含め、興味深い俳優だ。
見た目や雰囲気にマッチョな雰囲気が皆無の男を
僕は勝手に“植物系”と読んでいるのだが、
“植物系”の男を好きな女性は多い。僕の妻もそうだ。
その意味でも加瀬亮は目が離せない存在だ。
あと個人的要注目の大森南朋が出ていたな。
(ちなみに父親は麿 赤兒)
で、内容の方は、痴漢に間違われた青年の裁判ストーリーで、
テーマは日本の裁判制度と冤罪だ。
「痴漢」と「裁判」は僕もよくよく考えるテーマである。
前者について気をつけているのは以前の会社の上司(女性)に、
「痴漢に間違われそうなタイプだよね」と言われたことがあるせいだ。
以来、満員電車に乗った際には、
極力若い女性の側に立たないようにしているし、
自分の手はどう見ても女性の胸や臀部は触れられない位置にあるますよ~という
姿勢を取るように心がけている。
服の上から数分程度触れたからといって前科者になるのは
まかり間違っても真っ平ごめんである。
後者の「裁判」については裁判員制度が開始されるにあたっての
新聞記事などをよく読むし、
世の外道共に対する量刑にも憤りを感じることも多々あるので、
よくよく考えさせられるのだ。
「果たして人が人を裁けるのか」的な意味のない思索も含め。
この「それでもボクはやってない」という映画は、
沢山の取材を重ねて制作されていると思うのだが、
裁判経験のない素人には非常に勉強になる作品だった。
「疑わしきは被告の利益に」という言葉はよく聞く言葉だが、
現実の裁判はその前提通りにはきっと動かせないのだと感じた。
やはり、裁くのは“人”だから。
様々な証拠や証言を集めても、しょせん現場にいない人間の
推察で裁きは下されるのである。
法廷では真実を知る被告は主役ではない。
検察・弁護士・裁判官の三者の推察力とプレゼンテーション力で
判決と量刑は決まるのだ。
検察は職業上「疑わしきは被告の有罪に」で動くだろうし、
裁判官だって毎日のように悪者と対峙していれば被告に対する偏見もあるだろうし、
弁護士だって被告の利益のために動いているのかわからない。
本映画では弁護士は被告のために動いていたが、
本当に痴漢をやっていない被告のみが知る真実は確定されないまま、
3ヶ月の実刑判決を食らう。(「控訴します」のセリフで終わるのだが)
多くの場合は十分な証拠が集められた上で判決が確定されるのだろうけど、
この映画のようなケースは結構あるのだろうと思った。
留置所のトイレの扉が天井まで届いておらず、
音や匂いが思い切り漏れる造りになっていることも含め、
いろんな感慨が残った映画だった。
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